blog_top
中京会計では、スタッフ全員で毎日ブログを更新しています!
それぞれの成長記録でもあり、
お客様に私たちをより知っていただくためのメッセージでもあります。

19.10.03   
税務情報
   節税対策は慎重に

8月に賃貸用不動産に関する裁判がありました。

この裁判は、被相続人が相続開始前(約3年半前)に銀行による借入金で取得した
賃貸用不動産の相続税評価額について争われたものです。
詳細は割愛しますが、

「被相続人が相続税対策のために賃貸用不動産を一部借入にて取得。
その後、不動産を評価通達(国税局や税務署の内部規程)に基づき評価するとともに
債務控除などを利用した上で、相続税をゼロ申告。相続開始後に賃貸用不動産の一部を売却。
これに対して、税務署より評価通達6項(評価通達の定めにより評価することが著しく不適当な場合に
国税庁長官の指示で評価する定め)に該当するとして評価額を鑑定。
その結果、当初評価額ではなく鑑定後の評価額が適正として更正処分となり、提訴。
東京地方裁判所は評価通達6項に基づく鑑定評価額を認め、納税者主張を棄却。」
(平成29年(行ウ)第539)

本件でポイントは2点です。
①銀行借入で賃貸用不動産を購入し、相続税負担をなくした点
②不動産の評価通達による評価額と鑑定評価額が大きく乖離している点 

本件は賃貸用不動産の購入と借入に相当する行為を行わなかった
他の納税者との間で租税の実質的な公平を著しく害すると判断されました。
借入に係る銀行の稟議書には不動産購入は事業承継の過程の一つと記載されていましたが、
相続が近い将来発生すると予測でき、相続税の負担を減らすことを知りつつ
実行した経緯にも着目されています。

加えて、評価通達の評価額と鑑定評価額では約4倍の乖離がありました。
鑑定評価額と売却金額に大きな乖離はなく、
鑑定評価額が客観的な交換価値である相続税法上の時価と認められるとことになりました。

相続直前での借入金での賃貸物件を取得する
従来の節税策も今後は慎重に対応する必要があるのかもしれません。
事業経営者の高齢化も進んでおり、承継を検討している方もいらっしゃるのでは?
事業承継には上記のような節税も大事ですが、
譲る側・譲られる側両方も思いも大事ではないでしょうか。

ちなみに10月26日に当事務所の経営計画発表会を開催致します。
発表会では「事業承継対策」をテーマに
株式会社名南経営コンサルティングの亀井様による基調講演を予定しております。
ご興味がございましたら、ぜひご参加ください。


中小企業に夢と感動の経営を!
10月3日 林 智樹

お問い合わせフォームへ
最新のブログ記事
19.09.24

過去の記事

pagetop