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2016.07.06 マスコミに騙されるな

今年も夏の賞与の時期がやってきました。
中小企業の経営者にとって辛い時期です。新聞・ニュース等で
今年の賞与は前年同月比○%増、全産業平均70~80万円と報道されます。

マスコミが流している報道は本当に正しい情報なのでしょうか。
私たち会計事務所が見ている中小企業の実態とは
大きくかけ離れている気がしてなりません。

某新聞が発表している全産業とは上場企業の中でも
有力200社の賞与の平均の金額なのです。
(アンケートを取ったのは2,000社、有効回答率はなんと10%)
上場企業すべてでもなく、たった上位数%の人たちの情報が
大々的に発表されてしまっているのです。

ある勉強会で知りましたが、約30%の会社が賞与を支給しておらず、
支給していても平均約23万円(1ヶ月分)です。
これが本当の実態なのです。

国税庁の発表では約70%の会社が赤字です。
赤字の会社の半数くらいは賞与なしか支給しても数万円の世界です。
それでも中小企業の社長は社員の家族の顔まで見えるので、
銀行に頭を下げて賞与のお金を調達しようと努力されています。
大企業と違って非情なリストラもできません。

中京会計では「給与はお客様からいただくもの、賞与は社長からいただくもの」
と定義をしています。
賞与は社長が正しい決断をして、会社に利益が出たから
支払うことができるのです。
決して賞与をもらえるのは当たり前ではないのです。

賞与が出たら、社長にお礼を①言葉で伝える②日報にお礼を書く、
感謝の気持ちは形で表すことが大事です。
感謝の気持ちが伝われば社長は来年も頑張って賞与を支払える
会社にしようと思うでしょう。結果として自分たちのためになります。

こういった正しいことをしっかりと教育しておかないと、
間違った情報を鵜呑みにしてしまいます。
それだけマスコミは影響力があるのです。

中小企業はオーナーの椅子と社長の椅子が同じです。
つまり大企業と違い株主を意識して経営をする必要がありません。
だからこそ中小企業は社員を大切にする素晴らしい経営ができるのだと思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
経営計画書と月次決算で夢と感動の経営を!
7月6日 伊藤圭太

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